「教員信頼回復へ切り札」 宮崎県教育委員会
宮崎県では2005年、小学校教諭が個人のホームページに、誤って児童の成績などを掲載、かかわった教諭2人が減給処分を受けた。別の小学校教諭は無免許運転を繰り返し現行犯逮捕され、中学校教諭は若い女性の部屋へ住居侵入した容疑で捕まり、ともに懲戒免職になった。年に入っても不祥事は続く。日向市の県立高教諭が、生徒の教材費など約210万円を勝手に流用していたことが発覚。
危機感を抱く宮崎県教委は4月から、信頼回復の切り札として「スーパーティーチャー制度」を試行的に導入。九州・沖縄では初の試みで、
本年度から、優れた教員を認定し、他の教員がお手本に出来る「スーパーティーチャー」制度の試行を開始。
2009年度からの本格導入で新たな職を設け、教頭か校長への昇進コースとは別に、現場で働き続けながらキャリアアップ出来る道を開く。権利職に匹敵する給与面での厚遇も検討、教壇に立ちながら授業カウンセリングや公開授業、研修会講師などもこなすスーパー先生を養成することで、全体の指導力を向上させる。
@職務行動評価と、ここに設定した目標に対する達成度をみるA業績評価によって評価し、結果は異動や給与に反映させる。校長など管理職の評価については教職員や保護者らの意見も参考にする。@は2004年度から管理職と管理職任用希望者について試行し、2005年度から全教職員に広げる。Aは2006年度から行う。指導技術が優れていると評価した教員の中から、本人の希望によって「スーパーティーチャー」に任用する。教頭と同等の待遇をする「スーパーティーチャー1」、校長と同等の「スーパーティーチャー2」の2ランクとする。
全教職員約1万1000人のうち、現場の学校から推薦のあったスーパーティーチャー候補は、小学校8人、中学校11人、県立学校9人の計28人。全教職員のわずか0・2%という少なさだ。今年度、この中から、小学校2校、中学校1校、高校2校、養護学校1校から5科目、7人の教諭を選んだ。
県教委教職員課の永山英也・課長補佐は、現場の反応の鈍さに「初めての試みなので、多いとも少ないとも言えない」とし、「学校だけでなく(その地域のリーダーとなるような)地域への波及効果も視野に入れています」と成果に期待する。
◎
「来年度以降は、進路や部活動の指導力、学級経営力なども認定の要件として導入を検討。
このスーパーティーチャー制度…、
他では、広島県・栃木県大平町の「エキスパート教員」愛媛県「授業の達人」、京都「スーパーティーチャー」、東京都「授業力スペシャリスト/授業力リーダー」などという名称で導入検討されている。
(http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyazaki/kikaku/030/3.htm 読売ONLINE)
(http://www.the-miyanichi.co.jp/news/index.php3?PT=1&DT=20060524 宮崎日日新聞)
(http://www.mmjp.or.jp/gyoukaku/chiiki/20041015.htm CITIZENS FORUM for RENEWAL 社団法人行革国民会議)
(2006年7月24日熊本日日新聞朝刊記事)
などより抜粋
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