2014.09.22
乳ガンのはなし〜乳房切除か乳房温存か〜切除の場合「精神的な後遺症が重い」乳房切除+乳房同時再建手術
乳癌そのものの内容は、各種Webで検索できますので、省略しますが、
ポイントはやはり
早期発見
2cm以内のしこりの段階で発見出来ることにあるようですね。発症年齢は20代からあって、45歳がピークだとのこと。20歳を過ぎればガン年齢だと言われます。また40代50代の働き盛りの方に多いガンです。
 
ガン(癌)の診断
乳がんは自己診断や定期健診で発見しやすい
目で見たり、触れてみたりすることで発見しやすい癌です。また、定期健診をすることで、自分で発見できなかった、小さながんが発見できる事がありますので、定期健診がお勧めです。
石のような硬さのしこりに気付いたら、即病院です。9割の患者さんが自分で発見して病院へ行くそうです。
初期癌 
初期のガンは、当然治療成績が良く、5年生存率は、大きさ2cm以下で転移のない局所的乳がん(ステージI期〜I期II)が97%、
大きさ2〜5cmでリンパ節までの転移のある乳がん(ステージIII)が79%であることが分かっているそうです。
遠隔転移
  遠隔転移(ステージIV期)をした乳ガンの5年生存率は、23%と非常に低く、早期検診・早期発見が基本。
1〜2年に一度は検診をした方が良さそうです。
初期ガンで乳房切除をしなければならない場合
最も心を揺さぶることではないでしょうか。仮に生存がある程度約束されたとしても、乳房を取られるということは、女性にとっては、女性ではなくなってしまうかのごとく、精神的に辛いことだそうです。
たかがバスト…されどバストでしょう。
・乳房再建
乳ガンの手術によって失われたバストの形態を取り戻すことを、乳房再建と言います
これまで再建の適応には、「早期乳ガンの場合」「根治手術後長期間経過した場合」「遠隔再発がない場合」といった条件がありました。しかし再建をしても「局所再発の発見の妨げにはならない」「局所再発率は変わらない」「生存率は変わらない」ということが科学的に証明されたため、現在では「いつでも」「誰でも」「どんな乳ガンでも」再建して良いと言われています。

がしかし…

乳房再建は、例え命を救うための切除によるものの再建であっても、日本においては「
美容整形」なのです。
無くても生きてはいけるだろう…という解釈だとは思いますが、単純に豊胸したい、形を整えたいという美容整形の人とは「主旨」が違うとは言っても、
国が健康保険適用をさせるか否かは、やはりどこかで線を引かねば税金の無駄遣いになるという解釈になってしまいます。

私FPあかまつは、
40年以上生きてきて、中学生の頃から悪くなった視力(0.03でした)を、
40歳にして「エキシマレーザー近視矯正手術(2006年当時最先端のウェーブフロント・エピ・レーシック)」という手術で1.5迄復活させましたが、これも健康保険は効きませんので完全な自由診療ですが、近視も病気と言えば病気ですよね。しかし、メガネやコンタクトレンズで矯正して日常生活は送れるという理由から、美容整形と同じようなものと捉えられています。
(※なお、以前は保険会社の医療保障で、このレーシック手術は入院日額の10倍の手術給付金が出ていましたが、今では「支払対象外」となっています。【近視はごく普通にたくさんの方がいて、特段病気でもない為、あまりにも支払が増えて来て、この保障を目的に加入しておいて、手術後に解約する…なんていう人が出て来た為と推測されます)

このように、乳房再建は美容整形なんですが、
乳房再建術は、片方の乳房について最低でも100万円はかかるそうですので、大変な費用です。
TV主治医が見つかる診療所」やスーパードクターなどの特集TVにもよく登場するナグモクリニック(東京・大阪・福岡)の南雲先生では、乳癌の乳房切除手術と乳房再建術の同時オペを行って下さいます。福岡にも病院があるというのが九州の人にとっても力強い味方ものですね。(ナグモクリニック福岡:福岡市中央区大名 2-8-1 肥後天神宝ビル7F:電話092-722-0555)
肥後天神宝ビル
2013年7月から
一部「乳房再建術」が健康保険の適用になりました!
ティッシュ・エキスパンダー(皮膚拡張器)と、ブレスト・インプラント(ラウンド型)が、2014年1月からインプラント(アナトミカル型)が、乳がんで乳房切除術(全摘術)を行った患者さんに対する乳房再建に限り、健康保険の適用下で使用できることになりました。
これにより、100万円程度の負担が自己負担3割として30万円程度となり、高額療養費の払い戻しにより実質8〜13万円程度の自己負担で済むように変わってきています。
 
乳ガンにかかりやすい人】………(乳ガン学会、1988年発表) 
初潮年齢が早い人、閉経年齢の遅い人、子供のいない人や数が少ない人、初産年齢が遅い人など、エストロゲンにさらされる期間が長いことが乳がんにかかりやすい条件として挙げられます。

0歳以上。
30歳以上で未婚。
初産年齢が30歳以上。
初経が11歳以前の人。
(未産女性を含む)閉経年齢が55歳以上。
肥満。
標準体重のプラス20%以上。
良性の乳腺の病気にかかったことがある(乳腺症)。
すでに一度乳ガンにかかったことがある。(もう一方の乳房も発症する可能性あり)
家族で乳ガンにかかった人がいる。(倍近い確率になるそう)
乳ガンに罹患し、乳房再建を必要とする場合、100万円の手術費用を出してくれる医療保険がある。

東京海上日動あんしん生命の「女性専用医療保険あんしんアミュレット」という商品ですが、
入院日額5,000円に女性疾病での入院時や手術時には倍額保障になります。その上で、乳ガンを患い、乳房を切除しなければならない状況となり、その上で乳房再建を望もうとする場合、
片乳房につき100万円のオペ費用が出るのです。
おまけの機能で「乳ガンとなった上で切除となった上での再建」ですから、確率的にはそう高いとはいえないのですが、とは言え、乳ガンがご心配な方には、ついでに加入するというのも良いかもしれません。

尚、ガンは、やはり単品でガン保険を別途加入すべきと思います。

東京海上日動あんしん生命社の場合、ガン保険についても、
「ガンと診断されたら支給される診断給付金」の部分初期のガンでも満額支給され、2度目3度目のガンになったとしても、あいだに2年間が経過していれば、何度でも支給される(2回目以降は、保険会社によって治療の為の1日以上の入院を要す場合もある)のでお薦めです。
例えば、ガン保険で有名なアフラック(アメリカンファミリー生命)の場合、この支給額が、初期ガンであれば10分の1の支払で1回のみ、メットライフアリコ(旧アリコジャパン)の場合でも、何度も支給はされますが、初期ガンの場合は2分の1の支払額となります。
東京海上日動あんしん生命と同じ条件で支給される保険会社は、他に損保ジャパン日本興亜ひまわり生命・オリックス生命・アクサ生命・三井住友海上きらめき生命の5社です。